名前の由来は
羽音から来ているという説や、「針刺(ハリサシ)」、「針持(ハリモチ)」、「刺(ハリ)」が転じているなどとする説もあります。
また、古語ではハチはスガルと呼ばれていたようです。
万葉集では、腰のくびれたナイスバディーの娘のことをすがる娘子と呼んでいたりします。
今でもハチ腰というと、くびれた女性の腰をさす言葉ですね。
ハチの巣が蓮(ハス)に似ているからここから・・・という説もあります。
蓮(ハス)は昔の名前では「ハチス」と呼ばれていたみたいです。
いろんな説がありますが、どれが一番有力説なのかは、定かではありません。
膜翅目(まくしもく)の昆虫から蟻(アリ)を除いたものが、蜂(ハチ)です。
つまりは、大きな分類では、蟻(アリ)も蜂(ハチ)の仲間ということになります。
蜂(ハチ)の特徴を簡単に上げると
- 頭には一対の複眼と3個の単眼がある
- 触覚は長くて、10節以上ある
- かむ口で、さらに種類によってストロー状の構造をもっていたりします
- 4枚の薄い翅(ハネ)を持つ
- 前羽(マエバネ)は後羽(コウシ)よりも大きい
- メスは産卵管をもっていて、これが針に変化しています
- 卵→幼虫→蛹(サナギ)→成虫
ただし、多くの例外がありますので、これがすべてではありません。
膜翅(マクシ)とは膜状の翅(ハネ)の意味です。
蜂(ハチ)の翅(ハネ)は薄い膜状をしています。
それで膜翅目(マクシモク)と呼ばれる訳です。
膜翅目(マクシモク)=ハチ目(ハチモク)の意味となります。
薄い膜だけでは弱いので、これを丈夫にするために傘の骨のような部分があって、これを、翅脈(シミャク)と呼びます。
この翅脈(シミャク)の入り方には、それぞれのグループごとに特徴があります。
蜂(ハチ)の種類を見分ける際には、翅脈(シミャク)の入り方が、重要な部分になります。
蜂(ハチ)の科名一覧では、まず
- 広腰亜目(ひろこしあもく、こうようあもく)
- 細腰亜目(ほそこしあもく、さいようあもく)
に分けています。
広腰亜目のハチは胸部と腹部が、ほぼ同じ幅でつながっています。
これに対して、細腰亜目のハチでは、腹部の付け根がくびれて、大変細くなっています。
さて、このくびれですが、実は胸部と腹部の間がくびれているのではないのです。
腹部の大1節と2節の間がくびれているのです。
腹部の第1節は胸部と融合してしまい、見かけ上胸部の一部となっています。
外見上腹部の第1節と見えるのは、実は腹部の第2節なのです。
このような状態を正確に表す場合には、胸部と融合した腹部第1節を前伸腹節と呼び、腹部第2節以下を膨腹部と呼びます。
胸部と前伸腹節を合わせたものは「中体」と呼びます。
しかし、一般的には中体を「胸部」と呼んで、膨腹部を「腹部」と呼ぶことがほとんどです。
図鑑などで「腹部は6節からなる」と書いてある場合には、見かけ上の腹部、正確には膨腹部が6節からなることを意味します。
結論からいうと、ハチの針は卵を産むための産卵管または、それが変化したものです。
従って、オスには針がありませんし、刺すこともできません。
また、女王蜂は、産卵管を卵を産むために使うため、針には変化しません。
従って、女王蜂も刺すことはできません。
寄生バチ
針を産卵管として使っていますので、基本的には人間を刺したりはしません。
ただし、素手でつかんだりすると刺そうとします。
ですが、この場合でも、ほとんどの蜂(ハチ)の産卵管は、皮膚に刺さるほど丈夫ではないので、刺さることはありません。
しかし、一部体の大きな蜂(ハチ)では、ちくりと刺さることがあります。
カリバチ・ハナバチ・ジガバチ・ドロバチ・ベッコウバチなど
一部の例外を除き産卵管は卵を産むためには使われず、卵は産卵管の下にある別の穴から産まれます。
これらの蜂(ハチ)の針は皮膚を突き刺すほど十分に丈夫です。
蜂(ハチ)から人間を刺しに来ることはありませんが、やはり素手でつかんだりすると針で刺します。
カリバチの場合には、幼虫の餌となる虫を捕るための麻酔針の役目をしていて、麻酔薬が注入されますので、かなりの痛みがあり、腫れることもあります
(ハナバチの場合にも何らかの科学物質が注入されるようです)。
アシナガバチ・スズメバチ・ミツバチ・マルハナバチなど
アシナガバチやスズメバチ、ミツバチ、マルハナバチのような社会性の蜂(ハチ)がいます。
社会性の蜂(ハチ)とは、集団を作り、その中に女王や働き蜂のような階層がある生活をしている蜂(ハチ)のことです。
これらの社会性の蜂(ハチ)では、幼虫のための餌をとるために針を使うことはありません。
巣をおびやかすものを攻撃するするためだけの武器となっています。
これらの社会性の蜂(ハチ)は人間を攻撃することがあります。
つまりは、刺す蜂(ハチ)=社会性の蜂(ハチ)ということになりますが、社会性の蜂(ハチ)の種は、日本では約2%、世界では約5%に過ぎません。
刺す蜂(ハチ)の毒は、蜂(ハチ)の体内で作られた化学物質で、針とつながった毒嚢(どくのう)という体内の袋に蓄えられられています。
蜂(ハチ)の毒は、単一の物質ではなく、いろいろな作用をもつ化学物質がブレンドされたもので、研究者は「毒のカクテル」と呼んでいます。
ブレンドされた複合毒のため、現在血清などはなく、刺された場合は、とことん冷やして毒が体内に回ることを防ぐことが最善の処置となっています。
詳しい対処法はこちらの記事をご参照ください。
最近、蜂(ハチ)の毒の成分の分析が進み、一部のものについては、化学的な構造がわかってきましたが、全体像は依然不明です。
当然蜂(ハチ)の種類によって成分はことなります。
ハチ毒に関しては、単なる毒作用ではなく、アレルギー反応がでる体質の人がいます。
特に激しい反応はアナファラキシーショックと呼ばれ、命にかかわる場合もありますので、注意が必要です。
ある調査によれば、約10%の人がアレルギー体質でした。
アレルギー体質かどうかを調べる方法がありますので、医療機関で心配な人は医療機関に相談してください。
蜂(ハチ)は一度刺したら死ぬの?
蜂(ハチ)の一刺しという言葉があります。
これは、蜂(ハチ)は1度刺したら死ぬということを意味しています。
ほんとうに蜂(ハチ)は1度刺したら死んでしまうのでしょうか?
実は、1度刺したら死んでしまうのは、ミツバチ(世界に9種)だけなのです。
しかも、人間などの柔軟性のある皮膚をもつ動物を刺した場合だけです。
蜂の針の構造
ミツバチの働きバチの針にはのこぎりの歯のような逆棘(カエリ)があり、皮膚を刺すとカエリが引っかかって針が抜けなくなります。
それを無理に抜こうとするので、針は抜けず、腹部の末端がちぎれてしいます。
蜂(ハチ)の身体は自由になりますが、腹部がちぎれてしまうので、その後10分から20分程度で死んでしまうのです。
一方、皮膚には針とともにちぎれた腹部の末端が残ります。
毒を蓄めている毒嚢(どくのう)も針とつながったまま残っています。
この状態で毒嚢(どくのう)は、収縮と弛緩を繰り返して、毒を針に送り続けます。
この作用があるため、早急に針を抜く必要があります。
まとめ
いかがでしたか?
蜂(ハチ)には、刺す蜂(ハチ)、刺さない蜂(ハチ)が居ます。
一般的には刺さないと言われる蜂でも、素手で触ったり、人間が攻撃したりすると刺してくることがあります。
蜂(ハチ)の毒は複合毒のため血清などがありません。
アレルギー体質の人が蜂(ハチ)に刺されると、命にかかわる場合があります。
あまり素人は判断せずに、プロにご相談ください。
とりあえず、お困りの際はご相談くださいね。
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