トコジラミは、どこからくるの?
トコジラミは、別名 ナンキンムシとも呼ばれているカメムシ目に属する昆虫です。
吸血性の昆虫で、近年では、都市部や地方の観光地を中心に日本各地で発生が急増してきて大きな問題となっています。
特に、民泊(Airbnb)の増加で、海外からの旅行者が安価で日本に滞在できるようになったことも要因の一つです。
また、海外からの旅行客や荷物などと一緒に国外から入ってくるだけでではありません。
トコジラミが発生している、国内の施設の利用客の、衣服やカバンなどにトコジラミが紛れ込んでいて、そのまま自宅へ持ち帰ってしまう。
自宅に発生したトコジラミを住人が知らずに他所へ持ち運んでしまう。
トコジラミの付いている家具とは知らずに再利用してしまったりと、様々なケースがあげられます。
トコジラミは飛ぶことができないため主に人や物と一緒に運ばれて、持ち込まれることが多いのです。
吸血源があれば容易に棲み着いてしまうため、発生場所が不衛生だから棲み付くとか逆に、清潔にしているから大丈夫ということも無いのです。
トコジラミ(ナンキンムシ)の成長過程
トコジラミの卵の大きさは1mm程度で、色は乳白色です。
家具の隙間などの表面がざらざらしたような箇所に産み付けられます。
卵は、6日程度で孵化(うか)します。
孵化した幼虫は1~2mm程と非常に小さくて、色も薄い褐色ですので、室内では非常に見つけにくいです。
幼虫はすぐに吸血を開始します。
幼虫は1~3ヶ月の期間を経て成虫になります。
トコジラミの成虫は体長は5~8mm程度です。
体は円盤状の平らな形で、色は赤っぽい茶色をしています。
口は細長い針状で吸血に適した形となっています。
動きは敏捷ですばやく歩き回りますが、成虫になっても翅は生えませんので、飛ぶことはできません。
トコジラミによる被害ってどんなもの?
一番の被害は吸血刺咬(きゅうけつしこう)によるかゆみです。
吸血刺咬とは、読んで字のごとく、血を吸う・刺す・咬むですね。
刺咬箇所は皮膚の露出が多い足や腕・首・腹部などに見られることが多いです。
吸血昆虫のため、蚊のように感染症の媒介が懸念されますが、現在のところ感染させた例は報告されていません。
他には、経済的な被害も起こってきます。
トコジラミが商業施設や宿泊施設等で発生した場合、駆除が完全に終了するまでのしばらくの間は、店舗やフロアーを営業停止にしなければならないという可能性が出てきます。
繁殖してしまった場合、完全に駆除できるまでにはかなりの時間を要し、被害額も大きくなってきます。
また、風評被害も起こりやすくなります。
トコジラミは、どうやって駆除する?
トコジラミの駆除方法と注意点は?
発生すると厄介なトコジラミですが、簡単に駆除する方法はあるのでしょうか?
また、駆除する時に注意すべき点などはあるのでしょうか?
ここでは、簡単な駆除方法と注意点を紹介しますので、トコジラミをいつけた時に試してみてくださいね。
殺虫剤による駆除
トコジラミを薬剤で駆除する場合は直接吹き付けて駆除する方法と、生息している、または、していそうな場所へ噴霧して、触れさせて駆除する方法がありますが、現在のところは、市販薬では、明らかに効果が認められるものは無く、専用薬剤の散布は害虫駆除業者にご相談いただくことになります。
布団やマットレス、ソファなど家具や寝具類の人の肌が直接触れる物へは殺虫剤の散布は避けた方が良いでしょう。そのため、紙パック式の掃除機による吸引が最も安全で効果的となるのですが、家具にトコジラミが大量発生している場合は廃棄処分することをおすすめします。
掃除機による駆除
卵は掃除機で吸い取りにくいので、卵を潰すくらい擦り付けて吸引しなくてはいけません。吸い取ったゴミは、ゴミパック内にトコジラミがいるため、廃棄する際はビニール袋に入れて口をしっかり閉めて処分する必要があります。
加熱による駆除
油汚れなどを落とすスチームクリーナーの熱でトコジラミを駆除することができます。加熱殺虫したあとに、掃除機での吸引をしてください。
ただし、高温や高湿度に弱い家具や電化製品へはスチーム処理はしないでください。スチームクリーナーが無い場合は、ドライヤーの熱でも効果があります。
熱の到達が不十分だと、完全に致死しない場合もあります。
トコジラミが付いている可能性のある衣類は、コインランドリーの乾燥機で、 30分程度乾燥してください。
家庭用の乾燥機では、温度が低すぎて効果が無い場合があります。
必ず、コインランドリーで乾燥機にかけてください。
ただし、熱に弱い素材への加熱は避けてください。
結局のところ、トコジラミを自分で駆除することはできるの?
結論から言うと、繁殖してしまった場合は、一般の方が、自分で完全に駆除することは非常に困難です。
トコジラミの成虫の寿命は長くて
室温条件(18~20℃)下で1年近く生きることもあります。
また、冬季の低温時期では、飢餓に対する抵抗力が大きくなり、13℃下では約1年間飢餓に耐えるという報告もあります。
ですので、自己対策で一時的に収まったように感じても暖かくなって、更に被害が拡大して再発するということも少なくありません。
安易な自己対策は、被害の拡大や周囲の人までも被害に巻き込んでしまう可能性も秘めています。
早めにプロへのご相談をお勧めします。
とりあえず、お困りの際はご相談くださいね。
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