分蜂とは?
春になると、ミツバチが盛んに増えていく季節になってきます。それは、分蜂(巣分れ)の季節でもあります。
巣の中で働くところが無くなった時つまり、蜜を集める場所が無くなってしまったり、巣を大きく広げる場所が無かったりすると、新しい女王蜂が作られ、古い女王バチが働きバチの約半数を連れて新しい巣を作る場所を求めて飛び出していきます。
文字通り、巣を分けるという意味です。
アシナガバチやスズメバチも行うことはありますが、主に分蜂するのは、ミツバチです。
👆こちらも参照
分蜂はいつ起こる?
分蜂(ぶんぽう)は、主に春先に起こる現象です。
関東より西の本州では、だいたい桜の開花時期と同じ頃に分蜂(ぶんぽう)が始まって、それから一ヶ月ちょっとが、もっとも分蜂が多い時期です。
その後は数は減りますが、夏まで続きます。
アシナガバチやスズメバチは、群れで冬を越すことはまずありませんので、春に分蜂することはありません。
春先に分蜂するのはミツバチです。
春に、起こるとはいっても、日本列島では、東西南北で気候条件が大きく異なるので、分蜂(ぶんぽう)の時期もかなり違ってきます。
鹿児島と青森では、分蜂(ぶんぽう)が始まる時期には、だいたい2ヶ月くらいのズレがあります。
どのくらいの回数、分蜂するのか?
ミツバチは、だいたい1年に3回程度、分蜂(ぶんぽう)するようです。
もともとの女王蜂の群れも入れると、1年間で4倍くらいに群れが増えることになります。
分蜂(ぶんぽう)の回数は、群れによって違います。
例えば
- 冬を越した段階ですでに大きな群れ
- 周りにエサが豊富な群れ
- 巣の周りにスペースが少なくなっている群れ
などは、よく分蜂するようです。
分蜂してどこに巣を作る?
巣を飛び出たミツバチの群れは、新しく巣を作る場所を探して巣を作ります。
巣を探す係の働き蜂が、適した場所を探しに行って、引越先が決定すれば、大群で移動してその中に巣を作り始めます。
外敵が侵入できないような小さな入り口があって、その中に巣を作るための空間が広がっている場所が必須の条件となります。
自然の中では大きな木の中に巣を作ることが多いです。
人間が住む場所では、住居の床下や天井裏、壁の中、お墓の骨壷を収める場所などによく巣を作ります。
久しぶりに、お墓参りに行ったら、蜂が巣を作っていた。なんてことも見覚えのある光景ではないでしょうか?
また、巣作りに良いところが見つからないこともあるようです。
稀に、住宅の軒下などの、驚くような場所に巣を作ることもあります。
わかりにくいですが、家の軒下に作った例です。
拡大したもの
分蜂先が見つかるまで
新たな巣を作る場所が決まるまでの間に、どこかの壁や、木にぶらさがったりしてハチたちが休憩することがあります。
人が通らない山の中などで、休憩してくれれば良いのですが、民家の壁や庭の木に集まってくることが多いので厄介です。
大きい巣では数万匹いるミツバチの約半分が出て行くのです。
空に突然、黒い雲が出現したようになるほどのハチの大群がやってきて、みるみるうちに、蜂の塊ができていきます。
当然、嵐のようなものすごい羽音がして、一斉に移動するときにはまるで雲のようです。
それを、目の当たりにすると、誰でもびっくりしてしまうと思います。
また、ハチの大群がやってくるところを目撃しなくても自分の家の敷地内に、ハチが沢山集まっていたら
「なんとかしなくちゃ!」
と思いますよね!
(写真は民家の玄関の壁で休憩するミツバチ※長さ1m強、幅30㎝程の塊になっています。)
街中でも、分蜂(ぶんぽう)した群れが、信号機に集合したり、駅に大群で飛んできた!という事件が起こっています。
ニュースで取り上げられることもあるので、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
絶対にしてはいけないこと
分蜂(ぶんぽう)の途中で蜂の群れが休憩しているところに殺虫剤などをかける行為は絶対にやってはいけません。
巣がある訳ではなく、ハチがハチの上に折り重なっている状態です。
その群れに殺虫剤をかけたらどうなると思いますか?
殺虫剤は外側のハチだけにしか、かかりません。
殺虫剤のかかったハチが暴れだすと内側の、かかっていないハチも暴れだします。
どうなるか想像できますよね。
分蜂(ぶんぽう)の途中で休憩しているだけのハチは数時間から数日たてば居なくなるのです。
人間が何もしなければ、ほぼ刺してくることもありません。
待てるのであれば、新しく巣を作る場所が見つかるまでそっとしておいてあげてほしいです。
ですが、どうしても待てない場合は、必ずプロにご相談ください。
去年のことですが、マンションの自宅の玄関前に固まっていたハチに、安易に薬をかけてしまい、ハチが暴れて収集がつかなくなってしまったことがありました。
10階建てのマンション全域と、近隣のマンション5棟が蜂だらけになってしまいました。
殺虫剤をかけたらいけないなんて
知らなかったから・・・
では済まない問題になってきます。
ひとつ間違えば、訴訟問題にもなりかねません。
傷害事件として立件された例もあります。
わからない場合は、何か行動を起こす前に、一度ご相談ください。
とりあえず、お困りの際はご相談くださいね。
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