そもそも蟻(アリ)って害虫?駆除する必要があるの?
暖かくなり、気温も上がってきて、梅雨時期などで湿度も高まってくると、アリの活動も盛んになってきます。
黒アリは強い繁殖力と広い行動半径を持つ昆虫です。
この時期に黒アリの羽アリが生まれて、新たな繁殖地を求めて移動していきます。
そもそも羽アリがなぜ発生するのかというと、女王アリは大量のアリを産むために、巣の大きさに対して、だんだんと個体数が多くなりすぎてしまいす。
そうなると、巣のバランスを調整するために、羽アリが出て飛び立ち新たな巣を作るのです。
蟻の被害
黒アリは木材を食べることはないのですが、腐った木を好んで住処(すみか)にしていきます。
ですから、自然にある倒木だけではなく、民家の玄関や、お風呂場などで、木が古くなっている家には、巣を作ることがあるのです。
また、腐っていたり、老朽化している木材を少しずつ削って、巣の材料としてしまうことがあるため、削られた家屋が脆くなってしまったりします。
家の玄関などで
- よくアリを見かける
- 大量発生している
ということがあれば、家内、もしくは、近くに巣があると疑ってみた方が良いと思います。
木材以外を好むアリも!
オズアリというコンクリートを住処とするアリや、ルリアリというアリは動物性のたんぱく質を好み、中でも機械油を好みます。
そのため、油の使われている車や家電などに侵入しして巣を作ってしまうアリも存在します。
木造建築以外でも巣を作られる可能性は十分にあるのです。
また、イエヒメアリという蟻は家の中に入ってくる蟻です。
見つけた餌をその場では食べず、体内に取り込んで、巣に持ち帰る習性があります。
そして、餌の場所を仲間に知らせて、食べこぼしたお菓子や開封されたままの砂糖などを餌にします。
一度侵入されると厄介です!
黒アリ自体は毒を持っている種類は少ないです。
花や木を食べたり、農作物へ被害をもたらす訳でもなく、病原菌の媒介者にもなりません。
基本的には家屋にも直接的な被害は与えません。
ただし、黒アリが室内に侵入することによって、不快感を感じたりしますし、噛まれたりすることもあります。
ですが、繁殖性が高いため、様々な被害をもたらることがあります。
また、黒アリはシロアリが大好物なのです。
体格は、シロアリの方が断然大きいのですが、いとも簡単に、巣に運び入れてしまいます。
ですから、シロアリの巣を狙って黒アリがやってくることもあるのです。
- 家の中で黒アリの群れを見かけた
- 外壁に黒アリが群がっていた
などという場合は、単に餌を探しに来ているだけでなく、シロアリの巣を狙って来ている場合もあるのです。
黒アリはシロアリが作っていた巣を襲撃して、シロアリを食べてしまった後に、その巣をそのまま、自分たちの巣としてしまう場合もあります。
その他のアリの被害は?
他には、アリの被害としては、
- 人間の食料にたかる
- 隙間から家屋に侵入して、屋内を徘徊する
- 人に咬みつく
- 毒針を持ち刺す種類もいる
- アルゼンチンアリが日本在来のアリを駆逐する等の、生態系への被害
アブラムシ等の共生動物を外敵から守るので、共生動物を引き連れてきたりしますし、それによる被害も広がる可能性があります。
(アブラムシは食物の汁を吸って、弱らせます)
アリは、アブラムシから甘い汁をもらい、アブラムシを外敵から守ります。
このような関係を相利共生と言います。
こちらで、わかりやすく説明されています。
このように黒アリは、人間にも家屋にも直接的には害が無いからと言っても、しっかりと対策をしておくことをお勧めします。
蟻(アリ)の被害を受けないための対策は?
まずは、蟻(アリ)が住みつきにくい環境を整える事が大事です。
家屋の周囲は風通しを良くしておきましょう
庭木や植物を建物の近くに植えすぎると、アリが侵入しやすくなります。
また、プランターや植木鉢は地面に直接置かずに、台の上に置く方が良いです。
割れ目や隙間は無くしておきましょう
建物の、割れ目や隙間は巣作りや侵入のきっかけとなります。
- サッシの隙間
- 壁と床の隙間
- 玄関とドアの隙間
- 網戸に開いた穴
以上が主な侵入口として考えられます。
ガムテープ、シリコン、シーリング材等で隙間を埋めておいた方が良いでしょう。
食べ物を放置しないようにしましょう
食べ物は、なるべく密封できる容器に入れて下さい。
何でも冷蔵庫に入れてしまうことも一つの方法です。
生ゴミもエサになりますので、要注意です。
外に置いてあるダンボールは室内に入れないようにしましょう
段ボールに蟻がくっついている可能性もあるので、ダンボールはなるべく室内に入れないようにしましょう。
入れるときには殺虫剤などをかけましょう。
植木鉢を屋内に入れるときには土に熱湯をかけましょう
庭の植木鉢に、蟻が巣を作っている可能性があります。
中に入れるときには土に熱湯をかけるようにしましょう。
1匹だけでも注意しましょう
列を作らずに、少数で行動しているアリは、エサを探す偵察アリなのです。
1匹だけだから、と安易に考えず、偵察アリはすぐに退治して下さい。
被害にあってしまった時の駆除方法は?
屋内でアリを見かけた場合、屋外からのアリの侵入経路が判明している場合は、まず侵入経路を断つため、隙間を埋める作業をしましょう。
巣の場所がわかっている場合
殺虫剤を使う
蟻(アリ)の巣の中に市販の殺虫剤を散布すると、すぐに駆除することができます。
熱湯を巣にそそぐ
蟻(アリ)は熱に弱いので、市販の殺虫剤などがない場合は、熱湯を巣にそそぐことでも退治できます。
巣の場所はわからないが巣ごと退治したい場合
毒餌を使う
アリの被害が確認されている場所や、アリの列などの周辺に、毒餌(ベイト剤)を設置して、毒餌を巣に持ち帰らせると、巣を丸ごと全滅させることができます。
多くの毒エサは即効性ではないので、効果が表れるまでに数日掛かること。
屋内に毒餌を設置してしまうと、逆に呼び込んでしまう要因にも、なることなどもあり、注意は必要です。
通り道に殺虫剤を噴射
屋内にアリが頻繁に出入りする隙間や床下などに、強力で残留性のある殺虫剤を噴霧しておくのも効果的です。
ヒアリやアカカミアリと思われるアリを見つけた場合、すぐに自治体へ連絡を!
ヒアリ、アカカミアリは、強い毒性を持つ南米原産の特定外来生物です。
このようなアリを見つけた場合は、専門機関による確認が必要です。
発見された場所の自治体へご連絡下さい。
ヒアリの巣は大きく、在来種が作らない大きさの高さ15cm~50cmのアリ塚を作りますので、わかりやすいです。
ヒアリは、主にアルカロイド系の毒と強力な針を持っていますが、人間が刺されても死ぬことは稀ですが、アレルギーをお持ちの方が刺されるとアナフィラキシーショックを起こす可能性があります。
命に関わることにもなりかねませんので、かなり注意が必要です。
駆除したあとは再発を防ぐ
蟻道を消しましょう
蟻は蟻酸(ぎさん)という酸を出して蟻道(ぎどう)という道をつくる習性があります。
この蟻道が残っていると、お菓子を処分しても再び列を作ってしまいます。
再発を防止するためにも、蟻道はなくすようにしましょう。
- お湯で蟻道を拭く
- アルコールで蟻道を拭く
- お酢で蟻道を拭く
以上のような対処をするだけで蟻道を消すことができます。
お菓子などを処分した後は床をこれらで拭くようにしましょう。
侵入系経路を塞ぎましょう
屋内への侵入経路がわかっている場合、必ず塞ぎましょう。
せっかく蟻の巣を退治しても、また蟻が侵入してしまうと、意味がなくなってしまいます。
他の害虫が侵入してくる可能性もありますので早めに塞いでおきましょう。
まとめ
蟻(あり)は一匹でも侵入を許してしまうと、そこから沢山集まってきてしまうような、厄介な昆虫です。
もし蟻を一匹見つけた場合、巣が近くにないか確かめましょう。
蟻の巣が家内にある場合は家の外にあるよりも駆除が大変になります。
また、通常の蟻(アリ)は大きな害はありませんが、毒を持つような外来種の蟻も居ますので、注意しましょう。
アリの生態については、こちら
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