撃退するために!まずはコウモリの生態を知ろう!

コウモリの名前の由来

コウモリは、平安中期にはカハホリと呼ばれていました。

平安末期にはカハボリと濁音化されていきました。

その後、何度かの音の変化を経てコウモリとなっていきました。

川辺の洞窟などにいることから、川を守るものの意味で、川守(カワモリ)とする説や、蚊を食べることから

  • 蚊屠り(かほふり)とする説
  • 蚊を好むことから蚊を欲り(かをほり)

などの諸説があります。

しかし、かわもりは音変化の過程にある語なので考えにくく、カハボリカハが皮のアクセントと一致することから、蚊に由来する説も難しいと考えられています。

皮(かは)ほりからなり、ほり張り振りが転じたもので、翼としている薄い飛膜に由来するものと考える説が有力です。

因みにドイツでは飛ぶネズミと言われています。

確かに・・・・ネズミに翼をつけるとこんな感じ?になりそうです。

コウモリはどんな動物?

コウモリは、実は身近な存在だということを知っていますか?

一般的には、夜行性ということもあり、普段の生活の中で、遭遇することはあまりありません。

しかし、夕暮れ時、蝶のようにヒラヒラとした動きで、飛行している黒い生き物を見たことがあるという方は、多いのではないでしょうか。

恐らくは、その得体の知れない生きものがコウモリです。

分類上では哺乳綱コウモリ目に属する恒温動物です。

鳥類のように自由に空中を飛べる唯一の哺乳類です

コウモリは飛べる唯一の哺乳類?

飛ぶ哺乳類というと、ムササビやモモンガを思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、ムササビやモモンガは滑空(風の力、上昇気流などによって空を飛ぶこと)のみしかできません。

更に体格が大型小さいサイズで分類されます。

しかし、体の大きさは違っても、同じ祖先の遺伝子を持つ近縁の仲間であることが解明されています。

オオコウモリの生息地

オオコウモリは、日本では沖縄と小笠原諸島の一部だけにしか生息していません。

コウモリの特徴

頭部

見た目はネズミ顔です
飛ぶのにも餌を探すのにも超音波に頼るため小さめ
ネズミなどと同様、顔相当の大きさ
比較的大きい。超音波を受信する聴力がある
30 本ほどの歯を持っていて、喉の奥の声帯を震わせて鳴き声(超音波)を放つ

体 

骨格 骨格を見ると、古代に居たとされる翼竜に似ています
前肢 人でいう手・前足に当たり、翼の皮膜の中にはしっかり5 本の指があります
翼の折りたたみが出来るよう関節がある
後ろ足 自立出来るほど足の力は強くないので、枝にぶら下がるなどして休息をとります

大きさ

世界には胴体部分が人間の赤ちゃんの身体ほどあって、全長が2mにもなる大きいコウモリも居るようですが、日本で多く見られるのは手のひらに乗るような小さなサイズがほとんどです。

大きさと色から巨大ゴキブリと見間違われることもあるようです。

体長 オス・メスともに約4cm ~ 6cm (翼を広げると約24cm ほどになる)
体重 約5g~ 10g

飛び方

鳥と違って、羽毛のないコウモリは、翼の皮膜を微調節して、羽ばたき方を変えることで、速度の違う気流を作り出し飛ぶと考えれています。

速度 種類によって違いますが、最大時速50kmで飛ぶものも居ます
効率 皮膜がハングライダーのように空気を捉えることで、抵抗を減少させエネルギーの節約を図っています

コウモリの特異能力

身体的に特異なのは、反響定位(エコーロケーション)を行うということでしょう。

超音波を発して、反射して戻ってくるまでの時間、角度、反射波の大きさなどから、障害物や標的とする獲物などの空間情報を得るレーダー機能を有しています。

現在様々な分野でこの機能が使われていることを考えると、非常に高い知能を持った生物と言えるでしょう。

コウモリの生態って?

食べ物

害獣として知られているコウモリですが、蚊や蛾などの飛行虫を好んだり、ゴキブリなども捕食して食べるため、害虫退治をしてくれるという意味では益獣の一面もあります。

完全な肉食ではなく、果物や農作物も食べる雑食性です。

住処

人家のない山林などにはあまり生息せず、市街地や高架下に多く見られます。

体長が小さいので僅かな隙間からでも入り込み、屋根裏や換気口など、光の差さない暗い場所が主な住処となっています。

繁殖

生命力はそれほど強くなく寿命は3~5年程度です。

10~11月にかけて交尾しその後冬眠したり、動きが鈍くなります。

3月頃に目覚めて7 月頃に1~3頭ほど出産します。

生まれたコウモリはわずか1 ヶ月程で巣立っていきます。

行動

多くのコウモリは数家族単位の群れで生息・行動しています。

多い場合は50 ~ 200 頭になることも。

飛行時以外は、頭を逆さまにぶら下がった姿勢でいて、そのまま寝ることも可能です。

逆さまの理由は、軽い体重とその体重を支えられる独特の脚の腱にあるようです。

天敵

自身よりも体の大きいフクロウやカラスの他、コウモリの排泄した糞尿に集まってくる、ゴキブリやムカデを餌とするイタチなども、コウモリには天敵となります。

また人間がネズミ捕りのために仕掛けた罠に掛かることも少なくないようです。

問題

世界中に居るコウモリの中には絶滅危惧種も存在します。

関係性は不確かですが、異常な熱波でコウモリが大量に地面に落下死した事例もあり、近年危惧されている地球温暖化は、種の絶滅に繋がる理由の一つに成り得るかもしれません。

コウモリの知能

コウモリが身体的に特異なのは、反響定位(エコーロケーション)を行うということでしょう。

超音波を発し、反射して戻ってくるまでの時間、角度、反射波の大きさなどから、障害物や標的とする獲物などの空間情報を得るレーダー機能を有しています。

現在様々な分野でこの機能が使われていることを考えると、非常に高い知能を持った生物と言えます。

まとめ

コウモリについて少しは知識が深まりましたか?

想像していたよりは大人しく小さな動物という印象を受けたかもしれませんね。

コウモリの場合は、直接的な被害よりも、フンに湧くダニやノミなどの二次的被害を警戒する必要があります。

益獣の一面はありますが、やはり身近にいては私たちの生活には大きなダメージを与える動物です。

そしてコウモリを見かけたということは、私たちの生活圏近くに巣を構えて生息しているということを意味しています。

この知識をもとに、しっかり対策を講じるよにしていきたいものです。

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